WEBプッシュ通知の効果は?メリットや活用法を解説

スマートフォンが普及した現代において、私たちは様々なアプリを日常的に利用しています。そんなアプリの機能のひとつに、ユーザーにお知らせを表示するプッシュ通知機能があります。

プッシュ通知は、アプリを起動していなくても新着情報やユーザーニーズを満たす情報などをすばやく伝えることができるため、ユーザーとの良好な関係を構築しやすくなります。そのため、数あるマーケティング施策のなかでも特に効果的な手法として活用されてきました。

今回取り上げるWEBプッシュ通知は、簡単に言えばプッシュ通知のWEB(ブラウザ)版です。プッシュ通知機能を利用する際にアプリが必要ないため、導入のハードルが低いことでも注目されています。

WEBプッシュ通知とは?

WEBプッシュ通知とは、WEBサイト(ブラウザ)からユーザーに情報を通知する仕組みを指します。2015年頃にWEBプッシュ通知が開発されて以降、WEBサイトにおけるマーケティング施策として導入する企業が増え、今では多くの企業が利用しています。

WEBプッシュ通知はスマートフォン(Android)はもちろんのこと、パソコンでも利用可能です。またiOSについても、2023年以降iOS16.4からWEBプッシュ通知に対応することが発表されているため、今後WEBプッシュ通知はさらに普及していくでしょう。

WEBプッシュ通知のメリット

WEBプッシュ通知にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
まずはWEBプッシュ通知のメリットについて見ていきます。

ネイティブアプリが不要

WEBプッシュ通知はWEBサイトから情報発信する仕組みのため、アプリが必要ありません。したがって、企業はアプリの開発や運営にかかるコストを削減することができ、比較的安価かつ手軽に導入することができます。

また、ユーザー側にもアプリをダウンロードする手間がかからないというメリットがあります。WEBサイト上に表示されるポップアップで通知を許可するだけで、それ以降WEBプッシュ通知を受け取ることができるという利便性の高さが魅力的です。

マーケティングにおいては、いかにユーザーの負担となる行動を減らすことができるかが重要です。その点で、ユーザーがWEBプッシュ通知を利用し始めるハードルは低いと言えるでしょう。

能動的な呼びかけが可能

ユーザーの購買行動を喚起させたいとき、例えばSEOによるコンテンツマーケティングでは、ユーザーの検索行動における受動的なアプローチが一般的です。それに対してWEBプッシュ通知は、ユーザーの行動有無にかかわらず能動的に情報発信することができます。

能動的な情報発信により、ユーザーが逃してしまいがちな有益な情報も伝えることができるため、ユーザーには喜んでもらえます。また、企業側はWEBプッシュ通知によってユーザーの顕在的・潜在的なニーズを引き出すことができるため、ユーザーの購買行動を促進させる効果もあります。

したがって、ユーザー側と企業側のどちらにもメリットがあるWin-Winな関係を作ることができるでしょう。

ユーザーの目に留まりやすい

WEBプッシュ通知は、WEBサイトを閲覧していないときでも表示されます。特にスマートフォンの場合はロック画面に表示されるため、ユーザーの目に触れやすいという特徴があります。

ユーザーの目に留まる回数が増えれば、視覚的に自然と情報が入ってきます。これにより、商品やサービスあるいは企業自体の認知度を高めることができ、結果的にユーザーの購買行動を促進する要因にもなります。

WEBプッシュ通知のデメリット

次にWEBプッシュ通知のデメリットについて見ていきましょう。

通知の許可が必要

WEBプッシュ通知を利用する前提として、ユーザーは通知を許可する必要があります。実際にWEBサイトを訪問してもらったうえで、ユーザーは通知許可ボタンをクリックしなければなりません。

通知の許可がなければ企業側は情報を発信することができず、ユーザーも情報を受け取ることができません。

通知が多すぎるとノイズになる

WEBプッシュ通知は、ユーザーにとって有益な情報をいち早く伝えることができると説明しました。しかし、通知回数が多い場合や興味のない情報ばかり送られてくる場合、プッシュ通知に対するユーザーの不満が高まる可能性があります。

そのためWEBプッシュ通知を実施する際は、ユーザーニーズを把握して個別にアプローチすることが必要不可欠といえます。

また、通知を送る際は内容が明確であるか確認することも重要です。内容が分かりづらい通知の場合、企業に対する評価が下がる原因になる可能性もあります。

WEBプッシュ通知に期待する効果

WEBプッシュ通知の概要とメリット・デメリットについて理解していただいたところで、実際にWEBプッシュ通知を導入することでどのような効果が期待できるのか解説します。

メルマガの約10倍のCTR

WEBプッシュ通知は、メルマガと比較して圧倒的にクリック率が高いことがメリットです。

弊社調べでは、メルマガからWEBサイトへの誘導率がおよそ0.8%ほどであるのに対して、WEBプッシュ通知からの誘導率は10%を超えるものもあります。CTRはおよそ10倍も高いというデータがあります。

これは、おそらくユーザーが踏まなければならない手順の多さが関連しています。メルマガは、メールを開封してURLをクリックするという2ステップですが、WEBプッシュ通知は届いた通知をクリックするだけの1ステップで済みます。

できる限りユーザーが操作するステップを省くことで、高いCTRを期待することができます。

PV数の引き上げ

WEBプッシュ通知によってCTRが向上するということは、必然的にWEBサイトの閲覧数、つまりPV数の向上も期待できます。

多くの人に自社サイトを閲覧してもらうことで、商品やサービスあるいは企業自体の認知度を高めることができ、新規顧客の獲得に効果的です。

ザイオンス効果

ザイオンス効果とは、相手との接触回数が増えることでその相手に対する好意度や評価が高まることを指します。別名「単純接触効果」とも呼ばれ、心理学業界では非常に強い効果を持つことで知られています。

これは単に直接的な接触に限らず、プッシュ通知をはじめとする間接的な接触においても効果を発揮します。

ユーザーとの積極的なコミュニケーションを通して、企業への信頼度や愛着度の向上が見込めます。しかし、WEBプッシュ通知のデメリットでも説明したように、過度な通知はユーザーの不満を高める原因になるため、ザイオンス効果を狙う際は注意してください。

最終的なCV

WEBプッシュ通知は単にWEBサイトにおけるPV数を高めるだけでなく、購買などの最終的に企業が達成したいゴールであるCVの増加にも効果的です。

ユーザーがWEBプッシュ通知を利用しているということは、その企業に少なからず興味を持っていることがわかります。したがって、発信する情報次第でユーザーの購買行動を喚起することができるため、CVの増加も見込めます。

WEBプッシュ通知の活用法

では、WEBプッシュ通知はどのように活用することができるのでしょうか。様々な活用方法がありますが、ここでは次の4つについて説明します。

  • ニュース・新着情報
  • キャンペーン情報
  • カゴ落ち対策
  • クーポン配信

ニュース・新着情報

まず基礎的な活用法として、ニュースや新着情報を発信することが挙げられます。

そもそもWEBプッシュ通知が開発されるまで、企業に関する情報を受け取る場合にはメールアドレスや電話番号をWEBサイトに入力し、その後メールやSMSを通して送られてくることが一般的でした。

これがWEBプッシュ通知の登場によって簡素化され、ユーザーはWEBサイト上で通知許可ボタンを1クリックするだけで企業の情報を受け取ることができるようになりました。

そのため、企業側は重要性の高いニュースや新着情報などをすばやくユーザーに知らせることができます。
 

キャンペーン情報

単なる企業情報のみならず、ユーザーの興味を惹くようなキャンペーン情報の発信ができる点もWEBプッシュ通知の特徴です。

キャンペーンやセールなどの文言を目にすると購買意欲が高まった経験が皆さんにもあると思います。キャンペーン情報はユーザーの購買頻度を高めることができるため、CVの増加が期待できます。
 

カゴ落ち対策

かご落ちとは、商品をカートに入れたまま購入せずにサイトから離脱してしまうことを指します。WEBプッシュ通知を通して、かご落ちしたユーザーとコミュニケーションを取ることで購買意欲を再び高めることができるかもしれません。

かご落ち対策は、それ自体が企業の売上に直結します。通知によってユーザーに喚起できるならば使わない手はないでしょう。
 

クーポン配信

WEBプッシュ通知は前述したように、様々な情報発信の際に効果的に活用できますが、クーポンなどのユーザーにとってお得な特典を提供する際にも効果的です。

キャンペーン情報と同様に、通常のお知らせ情報よりもユーザーの購買行動を促進することができます。定期的なクーポン配信によって、ユーザーの購買頻度を高めることにも活用できます。

まとめ

本記事で解説したWEBプッシュ通知は、アプリを利用しなくてもユーザーに有益な情報を発信できるプッシュ通知機能です。

使い方次第では新規ユーザーから既存顧客までマーケティングファネルのすべてのプロセスに対応できる万能なツールであり、かつ比較的低コストで利用することができるため、WEBサイトを運営する企業にとって導入メリットの大きい手法のひとつとなります。

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