iOS16.4でWEBプッシュが解禁
2023年2月17日(現地時間16日付け)にApple社より、iOS16.4β版(iPadOS16.4β版含む)が開発者向けにリリースされました。
β版リリースからパブリックリリースされるのがおよそ2~4週間のため、β版でのテスト・デバッグ期間を経て、遅くとも2023年3月後半ごろには私たち一般向けの端末でも利用できるようになるでしょう。
iPhone端末のWEBプッシュの挙動は?
iPhone端末でのWEBプッシュの挙動が非常に気になるところですが、早速試しました。以下画像をご確認ください。
普段みなさんが受け取っているアプリからのプッシュ通知と変わらない見た目ですね。「これがWEBプッシュ?」と思う方もいるかと思いますが、これがWEBプッシュです!。ついにiPhone端末でも受け取れるようになりました。
では、WEBプッシュを受け取るにはどうすれば良いでしょうか??
このように、WEBページへアクセスすると、通知許可のダイアログが表示されます。
許可した場合は、以後当該ドメインから発信されるプッシュ通知を受け取れる状態になります。非常に簡単です。
改めてにはなりますが、WEBサイトからプッシュ通知を受け取れる画期的な機能です。
みなさんもぜひ通知を許可してみてください。WEBサイト運営者からの最新情報やお得な情報を受け取れるため、いつもより気づきや学びを得られますね。
iPhoneでWEBプッシュを受け取る条件や制約は?
早速、iPhone(iOS)端末で通知を受け取るための条件を見ていきましょう。
WEBページをホーム画面に追加する
「ホーム画面追加」という言葉にはあまりなじみがないですが、実はみなさん普段から経験があるはずです。スマホアプリをダウンロードすると、ホーム画面にアプリのアイコンが表示されますよね。つまり、スマホアプリと同じような操作でアイコンをタップすると、ブラウザが起動して、WEBサイトへのアクセスができる流れとなります。
プレオプトインを適用する
プレオプトインとは、ブラウザから表示される通知許可のダイアログを表示させる前に、ユーザーに通知を受け取るか否かを選択させるトリガー機能を指します。
※プレオプトイン例:以下赤枠のようなバナーのような表現(PUSH ONEでのカスタマイズ)になります。
ブラウザからのダイアログ表示はモーダルウィンドウで表示されるため、ユーザーはダイアログに対する応答以外の行動ができなくなります。ユーザー目線で考えると、WEBサイトアクセス時や50%ほどスクロールした際に意図せず許可を求められると「Yes」or「No」の判断がつかないことがあります。そのため、ユーザーの意志を尊重したプレオプトインという選択肢を持たせる概念が必須となっているようです。
つまり、ユーザーはWEBサイト上で案内されるプレオプトイン(通知許諾の第一段階)に反応したのちに表示されるブラウザからの通知許諾ダイアログ(第二段階)に対して許可をすると、WEBプッシュ通知が受け取れる状態になります。
スマートデバイスのアプリケーション市場のトップを走ってきたApple社にとって、ユーザーに違和感のなくプッシュ通知できるような体制を整えたかったのだろうと推測できますね。
iOSでWEBプッシュするための準備とは?
先の記述の通り、iOSでWEBプッシュを適用するには条件があることがわかりました。ではこの必須条件をクリアするために、ぜひやっておきたい推奨機能があるので、必須条件と併せて整理してみましょう。
必須のPWA機能
- ホーム画面追加
- プレオプトイン
推奨するPWA機能および補助機能
- ホーム画面追加の案内
- スプラッシュ画面
- ブラウザメニューの最小化(省略化)
ホーム画面追加の案内
iPhoneやiPadではWEBページをホーム画面に追加する機能はもともと存在します。

この機能自体知らなかった方もいると思います。それにしてもこの手順を踏むのは少し面倒な気もします。そのため、より簡易的にホーム画面に追加できる案内表示画推奨したい機能のひとつです。
ユーザーにとっても、普段からアクセスするWEBサイトをホーム画面に配置して、ショートカットアクセスできたらシンプルにユーザビリティが高い機能と言えるでしょう。
スプラッシュ画面
スプラッシュ画面はスマホアプリではおなじみのアプリ起動時に表示される一枚絵です。
起動時のローディングの間にオリジナルの画像を表示させる機能で、ユーザーにとってはなじみある挙動なので、ぜひ取り入れたいですね。
ブラウザメニューの最小化(省略化)
ブラウザでWEBページ閲覧する際に、URLバーや戻る進む、タブ分けなどのブラウザメニューが常時表示されています。
このメニューを最小化(省略化)する機能も搭載すると、スマホアプリと変わらない見た目でページの閲覧・操作が可能になります。
ユーザーにとっては、スマートデバイスで主流となったネイティブアプリ(スマホアプリ)のような挙動が一般的に使いなじみがあるため、ホーム画面に追加する機能に並列して、そのアイコンをタップした際の挙動も、普段からスマホアプリで見ているようにブラウザ(WEBページ)を表示させることも重要となります。
まとめ
この出来事はWEBプッシュ業界ではもちろんのこと、IT業界にとって大きな転換点になるのではないでしょうか。そもそもプッシュ通知は、スマートデバイスのロック画面に表示されるお知らせ的な性質を持ちます。ネイティブアプリへの資金投資という選択しかできなかったこれまでとは違い、私たちはPWAを起点とした新しい選択肢を得たことを意味しています。
WEBプッシュというコミュニケーションチャネルが増えたことにより、これまで以上にユーザーエンゲージメントを高めるチャンスがあります。私たちシグニティが提供する「PUSH ONE」でWEBプッシュを実現してみませんか。
ぜひこちらまでお問い合わせください。