様々な企業が取り入れ始め、最近各所で見かけるPWAという文字。
実装するメリットが大きく、導入を考えている企業も多いのではないでしょうか?
一方で、マーケティング担当の方としては対応しているOSやユーザーが実際に利用できる機能面が気になるかと思います。
本記事ではiOSに焦点を当てたPWAについて解説していきます。
自社サイトへPWAの実装を考えている方はぜひ参考にしてください。
PWAとは?
まずは簡単にPWAについて確認しましょう。
PWAとはProgressive Web Appsの略で、WEBサイトをネイティブアプリのように表示させる仕組みのことを指します。ブラウザから分離し、別のウィンドウで立ち上げるため、わざわざブラウザで検索をする必要も、ブラウザのブックマークバーへ移動する必要もありません。
最近ではスマホにインストールをするネイティブアプリの代わりとして注目を浴びている仕組みです。
GoogleとMicrosoftは、どちらも「PWAはPCエコシステムの一部になる」という考えを推進しているため、必然的にGoogle ChromeやMicrosoft EdgeからPWAに着手している企業は多く存在します。
主な機能一覧
PWAの主な機能は下記になります。
- ホーム画面への追加
- プッシュ通知
- ツールバーなしの全画面表示
- オフラインでの動作
- 位置情報(GPS)の利用
実際にPWAを実装したWEBサイトをスマホに表示させると、ネイティブアプリとの違いがわからないくらい機能が充実しています。
この点はユーザビリティを意識するマーケティング担当にとっては良いポイントでしょう。
また、PWAはブラウザとは切り離して表示させる仕組みのため、ブラウザ経由にてWEBサイトを表示させるよりもページ読み込みのスピードが速く、ユーザーの操作性が向上することも人気の理由の一つです。
iOS対応のPWA機能
iOSにおけるPWAについてはWEBプッシュ通知をはじめとする一部の機能に制限がありました。
しかし、2023年2月17日(現地時間16日付け)にApple社よりiOSのアップデートリリースがあり、WEBプッシュ通知の機能開放が確認できました。詳細は以下の記事をご確認ください。
現在確認できているiOS端末のPWA機能については以下になります。
- ホーム画面への追加
- ツールバーなしの全画面表示
- オフライン表示
- カメラやマイク、オーディオ出力
- 音声認識や音声合成
- 位置情報(GPS)の利用
- Bluetoothの利用
- 生体認証の利用
- Apple Payでの支払い
- Appleでのサインイン
- プッシュ通知(iOS16.4~)
※iOS16.4 β版(2023年3月現在)
ついに、待望となる「WEBプッシュ通知」の利用が開始されます。
iOSでプッシュ通知が解禁
2022年6月6日のAppleWWDC(世界開発者会議)にて、iOS16がWEBプッシュ通知に対応すると正式に発表されました。これにより、今後iPhoneユーザーはWEBプッシュ通知を受け取ることができます。
上記の発表から約8ヵ月の時を経て、iOS16.4でWEBプッシュ通知の利用が開始となります。開発者向けのiOS16.4β版のリリースにより判明しました。パブリックリリースの日もすぐそこです。
これは果たして日本にどのような影響をもたらすのでしょうか?
日本にもたらす影響
日本はiPhoneのシェア率が比較的高い国と言われています。それもそのはず国民の約半数がiOSユーザーです。
2022年12月のKANTAR社の調査では、Androidが55.1%、iPhoneが44.9%というデータを公表しています。
日本におけるスマートフォンのAndroidとiOSのシェア
KANTAR社「Android 対 iOS – スマートフォン OS 販売市場シェアの進化」
このように、iPhoneとAndroidユーザーの差はほとんどありません。
つまり、iOSでWEBプッシュ通知が解禁されるということは、日本人の約半分のスマートフォンユーザーがWEBプッシュの市場に参入することを意味しています。
OSの都合上、通知をしたくてもできなかったユーザーに対して、能動的にアプローチを行うことができます。
WEBプッシュ通知の認知度や活用の幅が広がるでしょう。
人気機能「プッシュ通知」
PWAのなかでも注目されている機能が「プッシュ通知」です。
PWAの機能では当たり前と言っても過言ではありません。
そもそもプッシュ通知にはアプリプッシュ通知とWEBプッシュ通知の2種類が存在します。
アプリプッシュ通知はその名の通り、ネイティブアプリから届く通知を指します。
一方で、WEBプッシュ通知はブラウザ上にあるサイトからアプリプッシュ通知と同じように通知をすることができます。
PWAの機能で取り上げられている「プッシュ通知」は後者に該当します。
PWAはブラウザとは切り離して表示させる仕組みと冒頭で説明しましたが、WEBプッシュ通知と同様にAPIを活用しているため、ブラウザと切り離した形でも通知が可能となります。
PWAは実装するべき?
iOSでのWEBプッシュ通知が適用される今、WEBサイトへのPWAの実装は早急に取り組むべきと言えます。
なぜならプッシュ通知含めて、PWAの機能には多数のメリットが存在するからです。
SEOに取り組んだ事がある方なら分かると思いますが、検索エンジンではユーザビリティを常に重んじます。
例えば世界的に有名なGoogle Chromeを運営しているGoogleでは、独自のアルゴリズムや判断基準を確立し、それらに沿ってWEBサイトの検索結果の評価を下しています。
その判断基準もWEBサイト利用者=ユーザーを軸に作られていると言われています。
したがって、ユーザーにストレスを与えることなくWEBサイトを快適に利用してもらうことが現代のデジタルマーケティングでは重要になります。
つまり、PWAの実装により満足度の高いWEBサイト利用体験を提供できることは間違いありません。
PWAをiOSでも実装するべきか悩んでいる方は取り組むことをお勧めします。
まとめ
デバイスにインストールするネイティブアプリの代わりとして注目を浴びているPWAは便利な機能が様々あります。
iOSでもプッシュ通知が利用できるようになった2023年を起点に、PWAが加速することは間違いありません。つまり、スマホアプリ一択しかなかった1to1マーケティングに大きな変革をもたらし、IT業界全体にも革新的な影響を与えることになります。
PWAを活用して、ユーザーとの貴重な接点をより充実させたWEBサイト作りを実現していきましょう。
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