PWAを徹底解説!WEBサイトをアプリ化する機能性とは?

スマートフォンがユーザーにとって情報収集の主要な場となる現代において、スマートフォン向けのマーケティング施策は欠かせません。今回取り上げるPWAはこのような現状にWEBサイトを対応させる仕組みとなります。
PWAは近年注目されている比較的新しい技術であり、これによりWEBサイトの利便性をより向上させることができます。それでは基礎的な知識から学んでいきましょう。

PWAって何?

PWA(Progressive Web Apps)とはWEBサイトをスマートフォンのアプリのように使える仕組みを指します。通常、WEBサイトを閲覧する場合はブラウザを利用しますが、PWAを導入するとホーム画面のアイコンから閲覧することができます。
PWAは、2019年頃までChromeとAndroid環境に限られていましたが、iOSも11.3から利用可能となったため導入する企業が増えています。
またPWAは、何か特殊な技術やプログラミング言語を用いて作られるものではなく、WEBの標準技術によって作られます。

PWAの仕組み

では、実際にPWAがどのような仕組みで作動するのかについて説明します。PWAを機能させるにあたって必要不可欠なものは、「Service Worker」と呼ばれるJavaScriptプログラムとJSON形式で記述されたマニフェストファイルです。

マニフェストファイルは、ホーム画面に表示するアイコン名やアプリの背景、縦横表示の指定などアプリの中身ではなく、外枠に関する基本情報が記述されたファイルを指します。
Service Workerは、ネット環境がない場合にWEBサイトを利用できないというWEBサイトのデメリットを改善した仕組みを指します。私たちが外出時にオフラインでもWEBサイトを閲覧できるのはService Workerのおかげです。

また、Service Workerの役割としてはプッシュ通知やバックグラウンド処理などがありますが、Service Workerを利用する際にはWEBサイトがHTTPS対応であることが必須条件となります。

マニフェストファイルとService Workerについて説明しましたが、このように簡潔にまとめられるほど内容が薄いものではありません。しっかり学びたい方はもっと詳しく解説した記事を検索することをお勧めします。今回の記事では、これら2つによってPWAが構成されているということだけ押さえてください。

PWAの機能

PWAはネイティブアプリの特徴をWEBサイトにもできるようにする技術であることを説明しました。PWAを導入することで様々な機能を実装できますが、ここでは次の3つの機能を紹介します。

  • アイコンの表示
  • プッシュ通知
  • キャッシュ機能

それぞれ詳細を解説していきます。

アイコンの表示

PWAを導入したWEBサイトはホーム画面にアイコンとして表示させることが可能です。ユーザーはわざわざWEBサイトをブラウザで検索しなくても閲覧できるため、手間暇がかかりません。

また、アイコンとして常にホーム画面にあることで必然的に目にする機会が増え、アクセス数の増加も期待できます。

プッシュ通知

従来、WEBサイトではユーザーに情報を知らせるプッシュ通知が利用できませんでした。しかし、Service Workerの機能によってPWAを実装したWEBサイトではプッシュ通知が利用できます。

プッシュ通知によって、ユーザーのニーズを満たす情報をタイムリーに発信し続けることで、ユーザビリティの向上に期待ができます。能動的な通知によるWEBサイトへの誘導は非常に効果的なため、WEBプッシュ通知が利用できることは大きな強みになります。

キャッシュ機能

またキャッシュ機能を追加できることもPWAの利点です。

キャッシュ機能とは、WEBページのデータを一時的にデバイスに保存する機能を指します。キャッシュ機能があることで、オフライン環境でもWEBページがスムーズに表示されます。
WEBページの読み込みが速いことでユーザーは快適に利用できるため、満足度の向上につながります。

PWAのメリット

これまで解説したことを踏まえて、PWAを活用することでどのようなメリットがあるのか見ていきます。

ユーザーエンゲージメントの増加

PWAによってユーザーエンゲージメント、つまりユーザーとの接触回数の増加が期待できます。WEBサイトをスマートフォンアプリのように利用できることを活かして、新着情報のお知らせなど自社からユーザーに積極的にアプローチできます。

ユーザーと触れ合う機会が多くなると、企業に対する信頼度や愛着度の向上が期待できます。心理学では単純接触効果といいますが、これらが高まることで顧客ロイヤルティの構築につながり、結果としてWEBサイトへの流入数の増加、さらには企業の売上増加につながるでしょう。

直帰率の改善

また、単にWEBサイトを訪問する人数が増えるだけでなく、直帰率の低いユーザーの割合が増加するでしょう。

直帰率とは、WEBサイトを訪れた人のうち、最初の1ページだけを見て離れてしまった人の割合を指します。直帰率の高さの原因のひとつに、WEBページの表示速度の遅さが関係しています。

PWAの機能のひとつとして表示速度の改善、オフライン状態でも利用可能であることを説明しましたが、これにより直帰率の改善が期待できることもPWAのメリットでしょう。

アプリの開発が不要

PWAは一般的なネイティブアプリ(スマホアプリ)のように、大規模な開発は必要ありません。そのため、PWAは費用や時間などのアプリ開発に必要なコストはほとんどかかりません。

また、ネイティブアプリは通常、iOSとAndroidに分けてアプリを開発するため莫大なコストがかかります。一方でPWAはOSの違いによる開発は必要ないため、開発コストやリソースを削減することができます。 時間や人員コストをあまりかけずに済むPWAは費用対効果が抜群といえます。

皆さんが普段使用しているスマートフォンアプリは通常、Apple Storeなどによる審査を経て、使用できるようになります。一方でPWAはネイティブアプリとは異なり、アプリ審査すら必要ありません。そのため、一度PWAを自社のWEBサイトに導入すれば、時間をかけずスムーズにユーザーに利用してもらうことができます。

ユーザー視点では、WEBサイト内にあるポップアップ通知からアイコンを追加するだけで利用できるため、Apple Storeなどでアプリをインストールする手間がかかりません。
マーケティングにおいては、ユーザーにとって重荷となりうる手間をいかに減らせるかが重要なカギとなります。したがって、アプリをインストールする手間が省けることは、ユーザー離れを防ぐ点で重要となります。

しかし、PWAを利用する際にアプリの審査が必要なく、WEBサイトから追加できることを言い換えれば、アプリストアからのユーザー獲得は期待できないことを意味します。アプリが一般常識化している現代では注意すべき点ですね。

まとめ

PWAとはWEBサイトをアプリのようにする技術です。ユーザーに快適な利用環境を提供できるため、PWAによってWEBサイトをグレードアップすることができるでしょう。使い方次第では、成果を期待できるため、いち早く導入することをおすすめします。

また、企業としてもあまりコストをかけずに導入できることは、費用対効果の側面から見ても非常に魅力的です。PWAという新しい技術を用いて自社サイトをさらに価値あるものへと成長させましょう。

「PUSH ONE」はWEBプッシュ通知を起点とした、WEBマーケティングのソリューションを提供しています。PWA導入のサポートも実施していますので、気になる方はお問い合わせください。

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