私たちが日々活用するWEBサービスでは、ユーザーの利用しやすさ(=ユーザビリティ)が求められています。ユーザーの視点に立つことで、今まで見えなかった問題点が浮き彫りになることがあるでしょう。そこで、本記事ではユーザビリティの基礎知識から改善方法まで見ていきます。
ユーザビリティって何?
ユーザビリティは日本語で「使いやすさ」を意味します。
ユーザビリティを高めることは、WEBサイトなどにおいて、ユーザーがストレスなく快適に操作できる環境づくりに役立ちます。
「UI」と「UX」
ユーザビリティには関連語として「UI」と「UX」があります。
「UI」はUser Interface(ユーザーインターフェース)の略で、「ユーザーが触れるもの」を指します。WEBサイトの場合、あるページにたどり着くためのリンクやサイトデザインなどWEBサイトの構成要素全てが当てはまります。
「UX」はUser Experience(ユーザーエクスペリエンス)の略で、「製品やサービスを通して得られる体験・感情」を指します。例えば、「この製品は使いやすいから買ってよかったな」というのがUXです。
ユーザビリティの重要性
TVなどの一方的に情報発信する「受動的メディア」からWEBサイトなどのユーザー自身が積極的に情報を得る「能動的メディア」へと情報収集の仕方が変化したことでユーザビリティの重要性は飛躍的に上がりました。
それは、ユーザビリティが直接的に購買などの成果に影響を及ぼすからです。ユーザビリティが低い場合、WEBサイトであればユーザーの離脱につながります。
検索したときに出てきたサイトが分かりづらいと感じたら違うサイトに変えたという経験は皆さんもあるのではないでしょうか。
このように、ユーザーが能動的に情報を集められるようになったことで、ユーザビリティが低いと、そもそもユーザーの選考基準から除外され、見てもらえなくなります。
ユーザビリティの5つの基準
ユーザビリティとは「使いやすさ」であることを説明しましたが、これだけでは何を基準に使いやすい(=ユーザビリティが高い)としているのか曖昧です。
アメリカのヤコブ・ニールセン博士は、国際標準化機構で定義されているユーザビリティを具体的かつ明快に、次の5つの主要項目にまとめました。
- 学習しやすさ
- 記憶しやすさ
- 効率性
- エラー発生率とその影響
- ユーザー視点の満足度
ユーザーが簡単に学習でき、また使用期間が空いた場合でもすぐ使用できるような覚えやすさが重要となります。その際、ユーザーが操作方法を習得すれば高い生産性につなげられる効率性も必要です。
さらには、効率性ばかり追い求めるのではなく、エラー発生率をなるべく抑え、万が一エラーが起きたとしてもユーザーが容易に対処できるようにすることも重要です。
ユーザビリティはこれらを念頭に置いて改善に努めていきましょう。
ユーザビリティの改善策
ここまでユーザビリティについて概要を見てきました。
これらを踏まえて具体的にどのようにユーザビリティを改善していけばいいのか説明します。
ターゲットユーザーの明確化
ユーザーによって知りたい情報量は異なるため、全ユーザーのニーズを満たすことはほぼ不可能に近いでしょう。例えば、本記事においても、基礎的な知識を求めている人と深く学習したい人では満足度が変わると思います。
自分がどのユーザー層を狙い、その人たちのUXを最大限高めるためには、どのようなUIが必要かを検討することが重要です。
ページデザインおよび表示速度の改良
ユーザビリティ向上において、WEBサイト自体の細かな改善は基本かつ不可欠です。ページデザインが見にくいとユーザーは嫌煙しますし、そもそもページの表示速度が遅いと見てもらえないこともあります。
操作性の改善を通して、ユーザーが目的を達成しやすい環境づくりを目指しましょう。
ユーザーの現在地の明快さ
最後に、サイト内での迷子は離脱につながるため、ユーザー自身が今どこにいるのかを把握できるように現在地を明らかにしましょう。
ECサイトの購入においてページ上部にゴールまでの道のりが示されているように、ユーザーの現在地と目的地までを分かりやすく示すことで、迷うことなく操作できるでしょう。また、ユーザーのコンバージョンへの誘導にも効果的です。
まとめ
今回はユーザビリティについて見てきました。ユーザビリティはユーザー視点での使いやすさを意味します。一人でも多くのユーザーにサイトを訪れてもらうために、ユーザビリティを見直してみてはいかがでしょう。
特に、自社のWEBサイトに多くのユーザーが集まるようなサービスを展開している事業者にとっては、ユーザビリティの高さは重要な指標であることは言うまでもないでしょう。
ユーザビリティの高いWEBサービスを構築できた先には、多くのユーザーにサービス(WEBサイト)の利用を促すことが重要です。アクセスしやすい環境を用意することや、能動的に情報を届けることもユーザビリティのひとつといえます。
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